西武バス KL-UA272KAM

UA460から富士重で導入が続いていた日デのフルフラットノンステップが2003年、ついに西工製でも登場しました。

この西工製UA272(Nタイプ)は2回に分けて計10台が導入されましたが、並行してUA452(Gタイプ)も導入されており結果的にUA452へ1本化され、それ以降導入されることはありませんでした。西工UA272の納入先としては京都市交通局に続き2社目です。また東日本では唯一の納入例でした。 2015年に全車退役し、鹿児島交通へ移籍しています。型式には全車「改」がつきます。

KL-UA272KAM改+B-I(96MC) 2003年式

まず最初にA3-912~914の3台が小平に納入されました。

クーラーはデンソーで放送機器はクラリオンです。中扉前方のちょっと低い位置にスピーカーが1つ設置されています。中扉のスロープは手動引出式です。3台とも同じ仕様でしたが…

A3-912だけおかしなことになっていました。西武バスでは2005年までノンステップバスのレオマークを4面に配置していましたが、車体更生のときに順次撤去され「Non-Step Bus」表記も中央に移動したのです。ただ、車体更生時にラッピング広告車だったなどの理由からレオマークが残ったままのクルマも数台存在しており、これはその変形版です。 前面のレオマークは運転席側に正面を向いた絵柄が貼られていたため、ノンステ表記が右によっています。車体更生時にラッピングだったのかは不明ですか、レオマークだけ撤去され表記の位置を変更しなかったため間抜けな感じになっています。

ちなみにこれはこのクルマ特有というわけではなく、他にも何台か同じような例がありました。


おかしなところはもう1つあります。大人の事情によりなぜか、UA452(Gタイプ)用のバンパーがついており、サイズが合わないためライトベゼルの枠がありません。そのため、バンパーとライトの隙間を埋めるものがなく「なんか変だな」という感じになっています。おそらく接触事故などで破損したので補修部品を注文したらこうなったのでしょう。


KL-UA272KAM改+B-I(96MC) 2003年式

しばらく間が空いた後、A3-932~938の7台が導入され932だけが小平に、残りは滝山へ配置されました。大きな変化はないものの、スピーカーの位置がオレンジ帯の間に変更されています。滝山に配置されたクルマは放送機器がネプチューンであるため、この位置にクラリオンのスピーカーがついているものはA3-932の1台だけでした。


KL-UA272KAM改+B-I(96MC) 2003年式

こちらは滝山に配置されたクルマです。画像は最終配置である小平時代のものですが、新製時のまま使用されています。小平車との違いは放送機器がネプチューンなのでスピーカーがネプチューン製のものであるということ以外特にありません。


ちなみに西武のUA272はいすゞのLV834と同じく中扉より後ろが1段上がっていて、実はフルフラットではありません。UA272では西武より後の導入となった神戸市交通局がこれと同じ構造をしています。この構造を採用したのはこの2社だけのはずです。


UA272は京都市交通局へ最初に納入されたグループを除いて、ルーバーが独特な形状をしています。

リアガラスまわりのプレス型は共通のため、リア窓が通常より天地寸法の小さいものが嵌め込まれているのがよくわかります。

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